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世界の子ども達が笑顔で暮らせる地球を願って様々な活動を続けています

ドイツ国際平和村訪問記 2012 【ツアー日程:2012年6月9日~16日】

ペイ・フォワード倶楽部は、年に一度、ドイツ国際平和村訪問ツアーを実施しています。
2012年の訪問記をご覧ください。 

※本文に掲載されている写真は全てドイツ国際平和村の許可を得て掲載しております。
 無断使用をお断りします。


2012年6月9日~16日に実施したドイツ国際平和村訪問報告をさせていただきます。
今年は、来年度のツアー内容をより良いものにするために、そして、私たちの今後の活動を
より成長させるために、ポーランド、オシフエンチム市にあるアウシュビッツミュージアムと
ドイツ国際平和村を訪問しました。

関西国際空港~ポーランドまでの道のり

6月9日
今年は、中国航空でこの旅の最初の目的地で
あるポーランドを目指しました。
関空から約2時間程のフライトで北京空港に
到着、空港のあまりの広さに驚かされると
同時に、世界一の人口をほこる中国の国力に
圧倒されました。
到着ゲートを出て直ぐは
写真のような感じです。

中国空港で約6時間、次のフライトに備え
食事や睡眠をとりました。
今回のツアーは、乗り継ぎが多く、北京から
ドイツ、フランクフルトでルフトハンザ航空に乗換えポーランド、クラクフに入りました。
中国から、ドイツに入ると、アジアの独特な
雰囲気の違いや、物価の感覚、人の空気や
匂い、いろんなものが異なっていることを
改めて気づかされました。


ポーランドクラクフ空港です。
ここから歩いて約10分程度の場所に
電車の駅があるのですが、
駅が小さ過ぎて思わず心配になるほど、

これは、日本のバス停じゃない?と
思わず言ってしまうような駅でした。
駅から電車でクラクフ空港からホテルのある
クラクフ中央駅へ向かいました。
駅から見る風景は「世界の車窓から」にも
出てきそうな一面麦畑、

ドラマのそうな風景に胸を躍らせながらの
乗車になりました。
クラクフ中央駅
利用したホテルはチェーン店の
イビスホテルです。

駅から徒歩2分程度に立地にも恵まれ
フロントの対応がすごく親切な
素敵なホテルでした。
クラクフ市内の様子です。
いたる所に古い建造物があり、
そこはおとぎ話の中にいるような
とても素敵な街でした。



関西空港からクラクフまでは
このような形で動きました。



アツシュビッツミュージアム

私たちペイ・フォワード倶楽部は、平和教育セミナーやドイツ国際平和村が設立した背景を知るためにアウシュビッツミュージアムを訪問しました。
クラクフ中央駅から電車で約2時間かけてミュージアムのある町
オシフエンチムに到着。

ミュージアムを訪れることを団体の
方針として決めてから
日本を出発する前に、
福島県白河市にある
アウシュビッツ博物館に事前に
連絡をとりました。


貴重なミュージアムを訪れしっかりを
学び、この学びを次の人に伝えていく
責任が私たちにはあるからです。
そこで、日本人で唯一日本語ガイドを
されている中谷剛さんに
ガイドを依頼しました。
駅からはバスや徒歩でミュージアムに
行くことができます。

私たちは町の様子や雰囲気を感じながら徒歩で目指しました。
道には写真のような案内標識が
建てられています。
アウシュビッツ収容所は19399月にドイツ軍とソ連がポーランドに攻め込み全国を占領した後にポーランドは分割されました。
そして、収容所のあるオシフエンチム市はドイツ軍の領土となりアウシュビッツとして
市の名前を変更されました。

そして、1940年に収容所が設立されました。収容所には1945年までの間にヨーロッパ全土
(ハンガリー、ポーランド、フランス、オランダ、ギリシャ、チェコ、スロバキア、
ベルギー、イタリア等)から
100万人を超えるユダヤ人が収容されました。
展示されている地図
収容された国や地域が記載されています。
アウシュビッツ収容所
写真は収容所の入り口です。
豊かな緑と赤レンガの建物で立ち並んでいます。ここが、収容所であるとはとても思えませんでした。
「門にはARBEIT MACHT FREE
と書かれています。

「働けば自由になる」その言葉を胸に
囚人は命が尽きるまで働いていました。

見にくいですが、Bの文字が反対に
なっています。

これは、囚人の小さな抵抗と言われて
います。
建物はこの写真のようなものです。
もともとは白い壁でしたが、
その白い壁をそぎ落とし赤レンガが
むき出しになるように

建てられています。
赤レンガで造られた収容所にはポプラの木が植えられています。
収容所の中に緑がある。
これは、当時のドイツの社会文化の
高さを物語っているそうです。

ポプラの木の寿命は大体50年程度と
いわれていて、今現在植えてあるものは、当時の木が枯れ2代目の木だそうです。


この建物の中には展示物があり、
当時囚人となった方々の写真や、
遺留品、
ガス室の模型、毒ガスとして
使用され空き缶となったものなどがあります。

←ガス室の模型

ビルケナウ収容所に建てられているものの模型です。
今は、ドイツ軍によって破壊されガス室の跡が残っています。

このガス缶一つで150人の人が殺害されています。

囚人になれた人は「英雄だった」

ガイドの中谷さんの言われた言葉が
とても印象的でした。

ビルケナウ収容所にある破壊されたガス室跡地
収容所にはこのように有刺鉄線が張られ当時は、200Vの電流が流されていました。
市の壁、
ここで何人もの人が銃殺されました。

沢山の花束が手向けられています。
ヨーロッパのサッカーチームなどが
この場所を訪れた際に、花を手向けるそうです。

この時はイタリアのチームが訪れ
供えていた花がありました。


アウシュビッツミュージアムでの見学が終わり、ビルケナウまではバスで約10分、
よく知られている引き込み線があり死の門のある収容所です。
奥に見えるのが死の門です。
手前の車両に人が詰め込まれ、
ヨーロッパの全土から人が集められました。
収容所です。
広大な敷地に煉瓦(女性)、
木製(男性)を収容する建物が
立ち並んでいます。

中は木製のベッドが置かれ、一つの
ベッドに4~5人が寝ていたそうです。

冬は-20度にもなるポーランドで
生き抜くにはとても過酷な環境です。
ミュージアムを訪問したことで、
当時この場所に溢れんばかりの人がいて、

苦しみ、悲しみなど複雑な感情の中で
人が人を殺害していました。
この現実はイメージし考えるしかありません。
ですが、建物や遺留品、収容所の空気や緑が沢山のことを語ってくれました。
子供が持っていたと思われる古い人形の展示品やカバンや靴、
沢山の人の物語がその展示品にはありました。
その一つ、一つを受け止めながら、時間をかけてみて回る。

今の季節だからこそ、清らかで心地よい風を受けながら受け止めることができたのかもしれません。


考えても、
考えても、
深く悲しい現実です。
ですが、私たちはこの事実を受け止めながらも
こういった歴史を繰り返さないように平和教育や講演会、セミナー等で
伝えていき自分たちの日常のレベルで問題を考え、取り組んでいきたいと思います。
中谷さんにはこの場をお借りして感謝を申し上げます。
丁寧な説明と心にぐっとくるお話本当にありがとうございました。

デュッセルドルフ


【デュッセルドルフ市内】
ポーランドでのアウシュビッツミュージアム見学を終えた私たちは、ミュージアムでの貴重な体験で頭を
一杯にしながらも次の目的地ドイツ国際平和村へとむかいました。
例年のツアーにはデュッセルドルフ市内の観光(自由時間と食事)をプランの中にいれており、
来年のツアーで参加者の皆様と同行できる新しい観光地を開拓する目的をもって
平和村へ向かう途中デュッセルドルフ市に立ち寄りました。

ドイツでは4月初夏までの間、ホワイトアスパラの
収穫が全盛期をむかえます。

市場に山積みになっているアスパラをみて食欲が
そそられました。
写真は、最終日に平和村の日本人スタッフの
中岡麻記さんと研修生の勝田茜さんと一緒に

食事をしに行った際に食べたアスパラ料理です。
デュッセルドルフでの開拓その①水族館
昨年のプランの中にも水族館は考えていましたが、
検討した結果昨年は断念した場所です。

水族館までの道のりは、デュッセルドルフ中央駅から
地下鉄で一本「水族館/ノルドパーク駅」で下車し
駅から徒歩5分もかからない場所にありました。
水族館正面
規模は小さいですが、中はとても充実していました。
日本で水族館をイメージすると、ライトアップや
様々な水槽が展示されとてもきれいでカップルや
家族連れの方々でにぎわっています
一方ドイツの水族館、今回の場所だけでの判断ですが、
骨格標本や魚・昆虫・爬虫類の生態について、
卵からどのように孵化して成長するのかなど
水辺の生物を学ぶための施設として利用されている
イメージがとても強かったです。
利用されている方々は、学生が多く、スケッチや
施設の職員が案内しながら生物についての

理解を深めていました。
このような展示物があちらこちらの壁にあり、
水槽で泳いでいる魚の説明や構造を学ぶことが
できるようになっています。

中でも驚いたのが、この昆虫の展示です。
ゴキブリやサソリ、アリなど様々な昆虫が
展示されていました。
蜘蛛の体の構造!
アリの実験など本当に様々な展示がありました。

水族館までの道のりがよくとても印象がよかったので来年のツアーに入れるか、事務局で検討しています。
楽しみにしていてください。

ドイツ国際平和村へ

平和村報告です。
今年の平和村訪問の目的は、ペイ・フォワード倶楽部が取り組んでいる「Pocket Jump」事業を発展・成長させるために、
ドイツ国際平和村が設立した当時のことを深く学ぶことでした。


*平和村施設内の写真は全て当団体が許可を得て撮影をしているものです。
撮影後は平和村のスタッフにチェックをしていただき、その後使用します。
許可なく写真を使用することはできません。皆様のご理解とご協力を宜しくお願いします。


平和村到着時、インターナショナルスクールの学生が
平和村を訪問していました。
子どもたちとの触れ合い体験をするとのことでした。
インターナショナルスクールの生徒と子供たちが
絵を描きながらコミュニケーションをとっている様子です。
筆は使用せずに手を使って絵を描き上げていました。
このアイディアはとても参考になります!!
完成した作品、どれも子供たちのエネルギーが伝わってきます。
また、この日、
子どもたちは他の施設へ行くそうで
日本から来たプラクティカントの方々が子供たちを連れて
施設へ移動する光景もみられました。
施設見学です!!
今年はプラクティカントハウスを見学させていただきました。

*プラクティカントハウスの見学はプラクティカントの
プライベートを考慮し例年開催しているツアーの中で
実現するのは難しいとのことです。ご了承ください。

プラクティカントハウスは写真でお伝えします。
プラクティカントハウスの入り口です。
昨年9月のツアーの時に平和村について熱く語った仲間と
ドイツ国際平和村で会うことができました!!
感動の再開、彼女がハウスを案内してくれました。
リハを行う施設の2階と屋根裏がプラクティカントハウスに
なっています。
交流スペースです。
ここで情報交換やコミュニケーションの時間がつくられ、
みんなの団欒スペースとなっています。
屋根裏です。
ここには、歴代のプラクティカントの手形が残されています。

ちいさな子どもたちの部屋、この日はジグソーパズルに
取り組んでいました。
真剣にしている子どもの横で、はしゃぐ子どもたち、
パズルどころではないようです。。。。
そんな愛らしい子どもたちのしぐさや、笑顔がよかったですね。


ドイツ国際平和村 ~子どもたちのリハビリと病院見学~


子どもたちのリハビリと病院見学についてお伝えします。
平和村には現在日本からスタッフとしてきる作業療法士とプラクティカントの理学療法士がいると
事前の打ち合わせで聞いていました。

当団体から視察に行った西村は、理学療法士であり今回のツアーの中で平和村で行われているリハビリをより
具体的に聞いてこようとその眼差しは真剣でした。


偶然にも、スタッフとして勤務している作業療法士の勝田さんは、西村と同じ大学の先輩で、
理学療法士の田島さんもテレビ番組の放映がきっかけで平和村を目指していました。
そんな思いが通じ子どもたちのリハビリにかかわることができました。
多忙な中、時間をとっていただき、勝田さん、田島さんには本当に感謝しています。
ありがとうございました。



平和村でのリハビリについて

リハ室には、治療ベッドが2台と写真のように子どもが
座って治療を行う机がおかれています。


作業療法のリハビリ風景
粘土を使用した手のリハビリを懸命にしています。


リハビリの治療内容や疾患について
詳しく説明を受けることができました。
理学療法のリハビリ風景
子どもの疾患や治療内容を詳しく説明を受けれたことは
私たちの大きな学びでした。
キャッチボールなどをリハビリの中に取り入れ
子どもが少しでも楽しんで取り組めるように
工夫が
なされていました。

2人で子どもたちのリハビリをしているので、
とても大変とのことでしたが、

少しでも子供たちを良くしたい!っという強い思いが
瞳から伝わってきました。
次に病院でのリハビリについて

今回の訪問では、アンゴラから治療に来た女の子の
入院生活の様子を見学することができました。
受け入れを許可してくださった病院のスタッフの皆様には
深く感謝申し上げます。

病院の様子①

←病院の様子②

病院見学には勝田さんも同行してくださいました。
お忙しい中で時間を作ってくださり本当に
ありがとうございました。
病院の入院生活の様子です。
少女を担当するボランティアさんがいて入院中の
子どものお世話をしていました。

平和村から来たスタッフと僕たちを見てテンションが
上がりご飯をそっちのけで
一緒に遊びました。

入院によるストレスや遠い母国から一人で異国に来ている
沢山のストレスがたまっていたのでしょう。
発散する場所がなかったぶんたくさん遊んで、
しっかり傷を治して母国に帰ってほしいです。

平和村からもってきたおもちゃがとても気に入って
ずっと吹いていました!!

貴重な時間を本当にありがとうございました。
平和村で働かれていた勝田さん田島さん日本に帰国されてつながれることをとても楽しみにしています!!
私たちも目標であるPocke Jump実現に向けて前進していきたいと思います。
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